【CEDEC+KYUSHU2017】CRIブースへ突撃取材!VSTデモ、HAPTIXデモ紹介など


こちらでははじめまして、NINE GATES STUDIOの神山です。普段はサウンド制作の仕事をやりながら、技術系のライターとしても活動しています。本家CEDECには毎年参加をさせて頂いていて、サウンド系の記事もいくつか書かせて頂いておりましたが、『CEDEC+KYUSHU』は初参加となります。

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「CEDEC+KYUSHU 2017」
http://cedec-kyushu.jp/2017/

この『CEDEC+KYUSHU』は今年で3回目を迎えるゲーム業界カンファレンスで、九州のゲーム会社が中心となるCEDEC+KYUSHU 2017実行委員会によって主催されています。第3回の会場となったのは福岡空港から20分程度の位置にある九州産業大学。キャンパス内が会場ということもあって、本家CEDECとは様相も異なっています。教室で行われる講演はさながら大学での講義のよう。もちろん学生の方の参加も圧倒的に多く、とてもフレッシュな雰囲気です!

CRI・ミドルウェア 展示ブースのご紹介

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さて、こちらが今回のCRI・ミドルウェアのブースです。受付ド真ん前、会場に入る前からロゴが見える好位置です。今回は本家CEDECでも紹介のあった『CRI ADX2 VST対応』に関する展示と、触覚フィードバック機能『CRI HAPTIX』のデモンストレーションがメインとなります。


ADX2がサードパーティ製のVSTに対応

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まずはADX2のVST対応について。写真ではMcDSP社のプラグインがADX2上で稼働しているのが見えます。普段DAWで音楽制作をされている方にとっては身近なVST(※)ですが、これは簡単に言えば「音楽制作におけるプラグインの規格」のひとつです。AAXやAudio Unitなど様々な規格が存在する中で、最も一般普及している形式と言えます。
※Virtual Studio Technologyの略称で、Steinberg社の提唱したプラグインフォーマット形式のことです。ADX2では現在VST2.4まで対応しているとのこと。

我々サウンドクリエイターが音楽や効果音を作る時は、イコライザー(周波数毎の音量を調整するエフェクト:以下EQ)やコンプレッサー(時間軸上の音量を調整するエフェクト:以下Comp)などのエフェクターをほぼ100%使います。Compひとつ取っても、プログラマブルに正確に駆動するものか、何十年も前の実機をモチーフにしたビンテージ系か、そしてそれが真空管なのかVCAなのかFETなのか…などなど、かなりの数の製品が存在しています。それこそ「好きなCompなに?好きなEQは?」だけで一晩飲み明かせるほど、奥の深い世界なのです。

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お気に入りのVSTプラグインたち

これまでのワークフローは、DAW側でお気に入りのエフェクトを掛けて、その後に書き出しを行い、wavファイルをADX2にインポートするという流れが一般的でした。もちろんハードごとにダイナミクスコントロールを行うエフェクトは搭載されていたりもしますが、先述の通り「俺のお気に入り!」をインゲームで使うためには、DAW側で全ての音質調整を済ませる必要がありました。

ですが、今回ADX2がVST対応をしたことによって、ADX2上で「俺のお気に入り!」プラグインが読み込めるようになりました。これらを実際のゲームに落とし込む際にはランタイム(※)が必要になりますが、既にサードパーティのVSTプラグインを読み込んでADX2上で実作動しているところまでは確認ができているようです。
※ゲーム機側にエフェクト再生用のライブラリを持たせる必要があり、デモとして展示されていたMcDSPはまもなく公開になるようです。

対応プラグインは順次増えて行くとのお話もありましたので、近い将来、DAWではなくサウンドオーサリングツール上で、自分の使い慣れたプラグインを用いて作業をする事が出来るようになるはずです!


触覚ミドルウェア「CRI HAPTIX」にはiPhoneで体感できるデモが登場

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HAPTIXを体験できるiPhone7とGalaxy S6 edge、そしてノートPCで編集画面を操作しながら説明という、非常にわかりやすい展示でした。

こちらはHAPTIXと呼ばれる触覚ミドルウェアで、スマートフォン向けのゲームに振動を与える技術です。もともと”ゲーム”と”振動”は切っても切れない関係で、例えばPlayStation®2のゲームなどはDUALSHOCK®2のスペックを存分に活かしたものが多く、イベントシーンなどでコントローラーが常時凄い勢いで揺れている…なんて作品もありました。あとは、Nintendo®64の振動パックなども思い出されます。

さて、このHAPTIXですが、「事前に用意された複数の振動パターンをタイムライン配置するだけで、振動を手軽に実現できる」というミドルウェアです。こちらはADX2上のプラグインとして動作し、任意のキューに”HaptixActionTrack”を作成、そこに振動パターンをペタペタと貼り付けていくという形で設定を行います。

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音と振動を編集している画面
画面の青い波形がオーディオ、緑色の波形が振動を表しています。

デモは、iPhone本体を傾けるとビールが注げるものと、タップするとりんごを食べた時の絵が出るものの2種類がありました。特にビールの方は非常に面白く、「ゴポゴポ」という水音と同期して振動が発生するのは非常にリアル。視覚、聴覚だけでなく、触覚にもリアルタイムな変化があると、これだけ体感に違いが出るものなのか、と改めて感じます。
なお、iPhoneの傾きを戻さない限りはサウンドと振動が発生し続けるため、「無限に注げるビールって、最高かよ!」という意見も多く見られました。

このように様々な企業デモが展示されているCEDEC+KYUSHUですが、地元のゲーム会社が主催ということもあってプロの開発者が次々とブースに訪れることも特徴です。次の記事では、CRI・ミドルウェアブースに遊びに来て頂いたプロのクリエイターの方にお話を伺った際の様子を書いていきたいと思います。どうぞご期待ください!


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